入院透析施設
透析センター長挨拶
当院では、透析導入・維持、シャント造設・メンテナンスを一貫して行っております。また、内科・外科・泌尿器科を中心とした総合的なバックアップにより、入院・外来患者さまに対し、様々な病状の変化に対応できる体制を整えております。
当透析センターは、平成18年の新棟増築、令和元年の外来フロアの増床などにより、清潔で明るくゆったりとした環境で治療を受けていただけるようになりました。
これからもさらにご満足いただけるよう、安心・快適な透析を目指して参りたいと存じます。
医療法人菊郷会 札幌センチュリー病院
安原 満夫
臨時透析
人工透析治療を受けられる患者様は「透析治療が必要だから・・・」と旅行や出張など、遠出は控えがちになります。
札幌センチュリー病院では、そんな方に「いつもの病院で受けられている同じ治療」を安心して受けて頂けるよう、体制を整えております。
お問い合わせ・お申し込みの手順
- 先ずはお問い合わせ下さい。ご要望、日程等の打合せをさせて頂きます。
- 受診が決まりましたら透析条件等をFAXして頂き、折り返し当方より連絡させて頂きます。
- FAXして頂くもの
1.健康保険証等治療に関する書類一式
2.診療情報提供書
3.透析条件、透析データ (透析記録2~3回分)
4.現在透析治療を受けられている医療機関からの紹介状等
※FAXして頂いた情報は、治療目的以外には使用いたしません。
当日持参して頂くもの
- 健康保険証等書類一式 (原本)
- 紹介状 (原本)
- パジャマ、バスタオル、タオル、スリッパ
臨時透析のお問い合わせ・お申し込みは
- TEL 011-871-1121 FAX 011-871-0047
- 札幌市白石区菊水元町5条3丁目5番10号(駐車場あります)
安心して治療に専念できる環境づくり
外来透析室
入院透析室
透析談話室
快適な環境で安全性の高い透析治療を実現
他医療機関とのネットワーク
各種浄化方法に対応
日機装社製DCS-200Si、DBB-200Siを導入し、従来の血液透析(HD)、血液透析濾過(HDF)に加えてオンライン血液透析濾過(On-line HDF) や間歇補充型血液透析濾過(IHDF)に全台対応しており患者さん個々に最適な透析を提供することが可能です。
安全で清浄な透析液
透析液に使用する水はRO排水回収システムを導入し、本来排水されるはずのRO水を回収し、原水の純度を高めたものを使用して作成しています。 また、透析液溶解装置はHEPAフィルター付き空気清浄機が取り付けられているため内部への微粒子侵入を防ぎ清潔な状態を保ちます。
広々とした快適な環境
透析機器やベッドを余裕をもって配置。空調設備で快適室温。個々のベッドに液晶テレビ及びDVDプレーヤー完備。透析専用談話室でゆったりと過ごして頂けます。
チーム医療の実践で安心サポート
また、泌尿器科・内科・外科を中心に診療科目の枠を超えて、総合的なバックアツプ体制を整えております。
チーム医療の実践で安心サポート
当院の透析治療バックアップ体制
- 内科・外科・泌尿器科によるグループ診療
- 自前でのシャント造設、メンテナンス
- 透析患者様に多い消化管出血等の内科救急疾患に即応。必要に応じて外科的治療へ速やかに移行
- 胃ろう造設による栄養管理
- 呼吸器管理下での透析
- 各種リハビリ(理学・作業療法)による活動性の向上
- 嚥下訓練、言語療法による機能回復への試み
- 褥瘡(床ずれ)の治療(形成外科医)、徹底管理
- 重篤患者様の積極的受け入れ
- 他医療機関とのネットワーク
○送迎
外来透析の患者様に対して、無料送迎サービスを行っております。
送迎エリア等、詳細につきましては、当院ソーシャルワーカーまでご連絡頂きますようお願い致します。
人工透析とは
人工透析とは
腎臓機能が正常時の30%以下になると、慢性腎不全の病期の始まりです。
さらに病気が進行し、腎機能が正常時の10~5%に低下し、尿毒症になると生命の維持が難しくなってきます。
腎不全に陥った患者様が尿毒症になるのを防ぎ、生命を維持していくためには人工透析か腎臓移植するしか道はありません。腎臓移植はまだまだ社会的環境が整っていません。ほとんど人工透析を選択するのが現状です。
人工透析は、老廃物等で汚れた血液を体外に導き出し、ダイアライザー(透析器)により血液中の老廃物(尿毒素)の排泄、電解質と酸性・アルカリ性のバランス維持、そして余分な水分の除去を行い、きれいな血液にして体内に戻します。
血液透析は一般的に週3回(1回につき3~4時間)行います。
腎臓の働き
- 体内で不要となった老廃物を尿に生成して体外に排泄
- 体内の水分調整
- 造血ホルモンを分泌して赤血球の増殖や成熟を促す
- 血圧の調整
- ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン等の電解質バランス調整
- ビタミンDを活性型ビタミンDにして、カルシウムの吸収を促進する など
以上のうち、透析療法で代行できるのは 1. 2. 5 で、他は薬剤投与などにより治療します。
ブラッドアクセス (シャント)について
ブラッドアクセスのことをバスキュラーアクセスともいいます。
永続的・長期的な透析維持を可能にしたのが、〝内シャント〟という画期的なブラッドアクセス方法が確立されたからだ・・・といわれています。
シャントには内シャントと外シャントがありますが、アクセスする場所が露出しないので感染の危険性が少なく、動脈と静脈を体内(皮下)でつなぐ「内シャント」が一般的で主流を占めています。
シャントの必要性
腕から血液を体外に導き出し(脱血)、ダイアライザーで浄化した後たくさんの血液を腕の静脈に戻さなければなりません(返血)。
このため血液流量の多い静脈血管をあらかじめ確保する必要があるのです。
そこで手術をしてシャントを作ることになります。
通常利き腕の反対側の手首(腕時計をするあたり)で動脈と静脈をつなぎ合わせ、動脈の血流量の多さを利用して静脈の血流を増加させます。
(シャントの部位は患者様の状態によって最適な場所が選択されます)
シャントトラブル
- 血栓によって血管内側が詰ってしまう
- 血管が狭くなって血流の量が低下してしまう
- 血管が狭くなって腕や手・指が腫れたりする
- 細菌に感染してしまう (シャントが感染すると痛みと赤み、腫れがあり膿がでたりします)
- 同じ部位を穿刺し続けることにより起きる「シャント瘤」
シャントトラブルについて対しては、トラブルの状態によってシャント再建や、血栓溶解、血栓除去、バルーンによる血管拡張等々、治療が行われます。
シャントトラブルを予防する
医療者が気をつけること
- シャント肢で血圧を測定しない
- 同じ場所を穿刺しない
- 止血の際、過度 ・ 長時間圧迫しない
- 不完全な止血で血腫をつくらない
- 抑制帯をシャントにかけない
- 移送時、シャントをぶつけない
患者様が気をつけること
- シャント肢を下にしない(手枕厳禁!)
- 時計はシャント肢にしない
- 手首のサポーターはきつくないものを
- シャント部をぶつけたり、重いものを乗せない
- 冬の衣服は、上腕を圧迫しないようにしましょう
透析治療を希望される方
人工透析センター看護師長 渡邊 文栄
医療相談員(MSW) 丁子 さやか まで
( 電 話 ) 011-871-1121 (FAX)011-871-0047