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医療設備のご案内

肝胆膵・消化器病センター

医療法人菊郷会  札幌センチュリー病院  肝胆膵・消化器病センター
肝臓、膵臓、胆嚢、胆管などの病気でお困りであれば、いつもでご相談にいらしてください
町田 卓郎 「肝胆膵・消化器病センター」 センター長 挨拶

平成28年4月より、肝臓・胆嚢・膵臓の疾患を中心とした検査・治療を行う、「 肝胆膵・消化器病センター 」 を開設致しました。
肝炎、膵炎などの薬物治療から、内視鏡を用いた治療、さらに超音波やレントゲンを用いた経血管的・経皮的治療まで、専門的な治療を一貫して行うことが可能です。
さらに北海道大学病院第二外科、平野 聡 教授に週一度来院していただき、手術症例のご相談をさせていただき、場合によっては当院で執刀もお願いしています。


◇ 肝臓がん・膵臓がんを中心に、当センターで可能な治療をご紹介いたします ◇
①膵臓がんに対する膵動注化学療法

膵臓がんは非常に発見しずらく、また発見された場合でも手術不能と診断されることが非常に多い病気です。
近年、その数は増加し臓器別がん死亡数では、肺がん、胃がん、大腸がんに次いで第4位となっています。 また進行が早いことから、発見されたときには手術が不可能となっていることが多く、70~80%は手術不能の状態で発見されます。
手術不能と診断された場合、一般的にFOLFIRINOX、GEM + Nab・PTX,TS-1 といつた全身投与の抗がん剤にて治療されます。
当院では、全身化学療法はもちろん、膵臓がん、肝臓への転移に対して選択的に、高濃度に抗がん剤を注入する膵動注化学療法を行っています。
奏効率 ( がんが消えたか、がんが縮小する確率 ) は全体で約80%です。

【 膵動注化学療法の治療例 】 <膵尾部がんの症例>
矢印の部分にある腫瘍が著明に縮小しています。この患者さんは、その後手術を行い〝がん〟が完全に消滅していました。
治療前 治療後

< 膵頭部がん+肝転移の症例 >
 
治療前 治療前
矢印で示したように肝転移、膵臓がん共に小さくなっています
  治療後 治療後


当院では、通常の抗がん剤に加え、動注療法を取り入れることで、膵臓がんの患者さんに一つがんと戦う武器を提供できると考えております。
また、手術後の肝転移再発の方に対しても、動注療法の著効例を経験しております。
これからもあらゆる治療を組み合わせることで、患者さんにより長く、よりお元気に生活していただけるよう努めて参ります。

 

② 肝細胞がんに対するラジオ波凝固療法、経血管動脈塞栓術、及び 動注リザーバー療法

肝細胞がんは、主にB型肝炎、C型肝炎といった肝炎ウィルスにより発症するといわれていますが、近年 脂肪肝などを原因とした肝細胞がんの症例も増えています。
肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、症状がでにくく、発見が遅れることも多くあります。
肝臓がんと診断された場合、一般的に 1) 手術、 2) ラジオ波凝固療法、 3) 肝動脈塞栓術、 4) 肝動注化学療法、 5) ソラフェニブ (経口抗がん剤) 内服 といった治療の選択肢があり、がんの状態、肝臓の機能、患者さんの全身状態を総合的に判断して、治療方針を決定します。

A) ラジオ波凝固療法
腫瘍が3㎝以内で3個以下の場合、ラジオ波凝固療法が選択される場合があります。
当院では、エコー画面と事前に撮影したCT画面を同一断面で確認できる、最新のナビゲーションシステムを搭載した超音波診断装置 LOGIQ E-9 を導入し、安全・確実なラジオ波凝固療法を行っています。

最新のナビゲーションシステムを
搭載したLOGIQ E-9

治療前のナビゲーションを用いたエコー画像
左がエコー画像、右がMRI画像です。エコーでみると、同一断面でMRI画像が表示され、腫瘍の位置が一目瞭然です。

治療前 CT 画像 治療後 CT 画像
治療前のCTで矢印の部分
白くなっているのが 肝臓がんです
治療後、白くなっている部分を含み
黒くなっています。ラジオ波で完全に
焼灼できたことを示しています


このようにナビゲーションシステムを使うことで、安全・確実に腫瘍を治療することができます。

B) 肝動脈塞栓術、肝動注化学療法

残念ながら切除できない、ラジオ波でも治療できないと診断された場合、足の付け根の動脈から細いチューブ(カテーテル) を挿入し、肝動脈から肝臓がんを攻撃する方法があります。
さらにそれでも治療が不十分なときには、肝臓の動脈にカテーテルを埋め込み、そこから繰り返し抗がん剤を流すことで、肝臓がんに高濃度の抗がん剤投与を繰り返すことができる肝動注化学療法を行います。
肝臓の中の門脈という血管内に〝がん〟が入り込んだ (門脈腫瘍栓を伴う) 高度進行肝細胞がんに対する肝動注化学療法の奏効率 (がんが消失したか縮小する確率) は、約75%です。

< 切除不能、進行肝細胞がんの症例 >

治療前 治療後
肝臓の左葉に大きな肝臓がんがあり
胆管、門脈に浸潤していました。
肝動脈塞栓術を3回施行後、肝動注化学
療法へ切り替え、治療を継続しました。
左葉の肝臓がんは消滅しています。
その後、この部分からの再発はなく、
他の肝臓の腫瘍もラジオ波凝固療
法を繰り返すことでコントロールして
  おり、すでに10年以上経過しています。

 

このようにがんの状態、患者さんの体力などを総合的に考え、従来の方法にこだわることなく、血管からの治療を取り入れることで、患者さんにがんと闘う大きな武器を提供できると考えています。
他にも肝硬変による腹水貯留や食道静脈瘤、胃静脈瘤の治療など、専門性の高い特殊な治療を行っています。

肝臓、膵臓、胆嚢、胆管などの病気でお困りであれば、いつでもご相談にいらして下さい。